1999/05/03 真鍋島から脱出大作戦

天候が荒れて脱出にあせっており写真どころではなかったので、ここからも文章がメインになってしまいます。どうもすいませんです。

天候が荒れる時に島から出ようとするときは、判断に迷い行動が遅れると足止めを食らうことがあるので、帰れるうちに帰らないといけません。YHに戻り理由を説明すると、笠岡諸島で一番速い海上タクシー幸進丸さんに連絡を取ってくれました。隣の北木島まで通常料金の5000円で3人+手荷物(?)シーカヤック3艇を運んでくれることになりました。巨大な手荷物なのですが即答でOKが出たようです。

98年の9月は台風15号が接近中だったので、慌てて予定を切り上げ波が高くなり始める前に脱出しました。今回は発達した低気圧の寒冷前線通過に伴う嵐がくるようです。後日談になるのですが、99年10月に行ったときは、私がYHに泊まった瞬間から雷雨になり島内停電が起こり、翌日からは一気に気温が低下したので、YHのおじいちゃんに「あんたが来るたびに島の天気が荒れよる。」とまで言われてしまいました。

幸進丸さんがYH前の桟橋に18時30分に到着するとのことなので、しばらく時間があります。ぎょうさんはYHで時間を過ごしたいとのことだったので、小川君と私とで島内をパドリングの格好のままで歩いてみました。YHの宿泊者とすれ違うたびに、「シーカヤック見てましたよ〜。面白そうですね」と話し掛けてきます。スプレースカートを着けたまま何人かで道を歩くと、普通は「危なそうな格好の変な集団」との印象を与えると思っていたのですが、この島では違いました。しかもこの格好でいると女の子がよってきて、あれこれとシーカヤックのことについて聞いてくるのには驚きました。幸進丸の時間が迫ってきたのでYHに戻ってみると、一人残されたぎょうさんの周りにも女の子の人だかりができていました。ぎょうさん一人でシーカヤックのことを語り、人気者だったようです。

こんなこともあるのだなと思っていると、幸進丸さんが颯爽と到着です。荷物満載のシーカヤック3艇の運搬を女の子たちにも手伝ってもらえて大助かりでした。ありがとうございます。

岩手のぎょうさん書き込みより

ハプニング4:アホな乗客?


約束通りYH前のハシケに海上タクシ−なる小型船舶(クル−ザ−?) が6:30に到着!風と波でハシケ自体もかなり揺れる中、3艇のシ−カヤを ムリクリ船に積み込みます。
船長さんの『長い間止まれないから急いで!』の指示に緊張! いったん船に積み込み出発すれば早い早い....荒れ始めた波を物ともせず 強引になぎ倒して行くように進みます。(結構快感です!)

あっという間に北木島到着!しかし北木島でこの船が接岸できる港は私たちが車を置いた地点とは別。(最終フェリ−に絶対間に合わない!)何とか車の近くまで行ってくれないかと大野さんが船長と直談判。 結果、島に近づけるだけ近づいた(20m程度?)海上にてシ−カヤ3艇を海に投げ込む、残った私たちも冷たい5月の海に飛び込むと言うことで話が付いたそうな....

シ−カヤを海に落として大野さん:小川君が飛び込んだ所で、大野さん 『あっお金払ってない』しかし私の財布はシ−カヤの中、海上の大野さんから私に防水バッグに入った現金が投げ渡され、運転手さんイヤ!船長さんに運賃5千円が渡されたのでした。
後は私も海に飛び込み、海面から3人で『アリガトウゴザイマシタ〜』と大き く手を振るのでした。 いくら海上タクシ−とは言えこんなにアホな乗客は珍しいのでしょうか? 船長さんも苦笑い状態で次の乗客の待つ真鍋島へと引き返して行くのでした。


この話しにも後日談がありまして。帰宅後に幸進丸の船長さんにお礼のメールを送ったところ、即返信がありました。メールの最後に「これに懲りずにまた来てください」と締めくくられていました。降りるときに全員が自ら海に飛び込んだお客もそんなにいないように思います。


1999/05/03 北木島から脱出大作戦

最終フェリーの出航時間が迫っており写真どころではなかったので、ここからも文章がメインになってしまいます。どうもすいませんです。

岩手のぎょうさん書き込みより


ハプニング5:船は出て行く

幸進丸から飛び降りて、ようやく足が付く程度の深さまで海を泳ぎ、上陸後大慌てで後片付けをしていると地元の漁師さん?が世間話しをしながら話し掛けてきます。余裕のある時は大歓迎なんですが....なんとかシ−カヤ仮固定状態で走り出し、豊浦港フェリ−乗り場着、心配していた最終フェリ− の時間は7:30分。今は7:10分頃...
『ハ〜間に合った間に合った..』3人でホットして、そこそこだった着替え をチャント済ませ、『フェリ−まだ来ないね〜』と話していた時です。

地元のオバチャンが近づいて来て『あんた達、最終フェリ−に乗るつもり?』
私たち  :『もちろんそうで〜す』
オバチャン:『最終フェリ−はこの港は寄らないよ!』
      『隣の港だから急がないと.....』
私たち  :『.......』

時間は7:27分で急いで車に乗り込み隣の港にダッシュ...出航の3分前でした....
内心もう間に合わないかな、と思いながらも先行する大野さんの車は迷う様子 なく隣の港(金風呂港)を目指します。最後の路地を曲がり視界が開けるとなんとフェリ−はハッチをまさに閉めようとしてる時。
岸から30cm程度ハッチ離れた状態です。
なんと大野さんが車から飛びだし、ハッチの上に飛び移り『ノセテ−!』 フェリ−からスピ−カ−で『危ないから降りて! 乗せるから』 何とか無事、車ごとフェリ−に乗る事が出来ました.....(あ〜疲れた)

そんな訳で何とか無事に?ミニ海峡横断:夜光虫&海蛍(三途の川ツア−):無人島探検を達成する事が出来ました.....しかし夜光虫&海蛍ツア−は癖になるかも知れない....

1999/05/03〜5/04 高速道路渋滞から脱出大作戦

帰りの高速は「しまなみ街道開通」のため山陽道は岡山近辺が大渋滞。このさき大阪近辺も渋滞予測が出ていたので、中国道、舞鶴道と抜け若狭湾から敦賀まで行き、敦賀の健康ランドの駐車場で車中泊でした。翌日も北陸道をひた走り富山と新潟の県境付近で大渋滞。やっとの思いで脱出し、小千谷で解散となりました。5/3〜4は脱出の連続となったようです。


最後に

島が点在している場所では、無人島に渡って頂上探検トレッキング、海辺で見た生き物の名前調べ、現地調達の昼食など浜で思い思いのことができるゆとりがあり、次は何をやろう?ということが連鎖的に発生してきます。普段のツーリングのような計画やスケジュールなどなしにとても素敵な時間の使い方ができるのだな、ということに目覚めました。700余りの島が浮かぶ瀬戸内海は最高のフィールドであると思います。

カヌーの目次へ戻る トップページに戻る


お問い合わせはこちらへ